「バカの壁」 by 養老孟司



なにせ420万部も売れたという本らしいです。筆者は、様々な例を示して「一元論化する社会」に警鐘をならし「二元論」を提唱し、また「人間であればこうだろう」ということが、普遍的な原理になるのではないか?と問うています。
「人間であればこうだろう」という原理が、世界共通とは思えないですが・・・。この著者の本は、もう少し読んでおこうかと思います。
一冊の本しか読まない人ほど、厄介なものはない。という言葉を思い出しました。私も自分を振り返り、直線的な思考だけでなく、多面的な価値判断ができる人にならねばと思います。

  • 「わかる」と「わからない」の間に「バカの壁」がある。知ってる/見えてるが、知ろう/見ようとしないのが「バカの壁」
  • 「わかる」と「知っている」は違う。
  • どんな問題でも、答えは必ずしも一つではない。答えがない問題もある。
  • 自分が100%正しいと思っていることでも、50%は間違っている。
  • 経済には「実の経済」と「虚の経済」がある。正しい金の使い方が決まり、これらがきちんと区別されなければならない。さもないと「お金は動いている」と言われ、八つぁんと熊さんの間で、金が回っているだけの「花見酒」となり、挙句、エネルギーは消費され、地球環境は破壊されてしまうのではないか?
  • 原理主義は典型的な一元論、経験的に必ず破綻する。
  • 日本は元々は、800万の神の国だったため単純な一元論は無かったが、近代になって一元論が主流となってしまった。
  • 一元論的に神様を引っ張り出すと、ある方向へ行く時は非常に便利。
  • 都市化し、自給自足で食べる力がない、基盤となるものを持たない人間は、非常に弱い存在となった。弱い彼らは一元論な思考停止が楽なので、陥りやすい。
  • 崖登りは苦しいけれど、一歩上がれば視界がそれだけ開ける。しかし、一歩上がるのは大変。
  • 人間としての常識が、究極的な普遍性ではないだろうか?
  • 安易に「わかる」「話せばわかる」「絶対の真実がある」などと思ってしまう姿勢は、すぐに一元論に落ちて行くことになる。

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