ドリルを売るには穴を売れby 佐藤義典

「マーティング入門の良書」と聞き、さっそくアマゾンでポチって、読んでみました。

主人公の新人OLが、営業不振のイタリアンレストランを立て直す物語で、まるで「もしドラ」のマーケティング版です。っていうか、この本の方が前なので「もしドラ」がパクったというべきかも^^;

私のような素人でも、マーケティングの基本的なフレームワークの全体像がよくわかりました。
仕事で当てはめながらやると楽しそうなのでやってみよう。
チームの皆んなでやれるともっと楽しいんだけど・・・

序章 マーケティング脳を鍛える
・マーケティングは身の回りで起こっている
・「買い手」の反対側には必ず「売り手」がいる
・マーケティング脳とは何か?
  • 知っておくべきだった4つの理論
第一章 あなたは何を売っているのか? -ベネフィット-
  • 顧客にとっての「価値」から考える
  • 価値の不等号を維持する
  • 「マーケティング部」だけがマーケティングするわけではない
  • 顧客にとっての価値=ベネフィット
  • 機能的ベネフィットと情緒的ベネフィット
  • 売れている商品は価値が高い
  • 価値の源は人間の3大欲求
  • 顧客は「欲求充足」を買う
第ニ章 誰があなたの商品を買ってくれるのか?
-セグメンテーションとターゲット-
  • 分けてから狙う、狙うために分ける
  • 欲求は人によって違う
  • どのように顧客をわければいいのか
  • 心理的セグメンテーションとは
  • ベネフィットで分けるセグメンテーション
  • ふたつのセグメンテーションをつなげる
  • 「狙う」こととは「絞る」こと
  • 絞らなければ誰にも売れない

第三章 あなたの商品でなければならない理由をつくる -差別化-
  • 顧客に業界の垣根はない
  • 競合より高い価値を提供すること
  • 3つの差別化戦略とは何か?
  • 差別化軸は必ずどれかに絞る
  • ターゲット顧客と差別化軸は連動する

第四章 どのようにして価値を届けるか? -4P-
  • 価値を実現し対価をいただく4P
  • 野菜ジュースで考える4P
    • 1.どんな価値を売るのか? -製品・サービス(Product)-
    • 2.価値を伝えて買ってもらうための方策 -広告・販促(Promotion)-
    • 3.どこで買ってもらうか -販路・チャンネル(Place)-
    • 4.どれだけの対価を受け取るか -価格(Price)-
  • 4Pの一貫性が重要
  • 差別化戦略と4Pはどう関係するか?

第五章 強い戦略は美しい
  • 東京ディズニーランドの収益モデル
  • 4Pから見る東京ディズニーランド
  • どのように対価を受け取っているのか?
  • 重要なのは戦略の流れるような美しさ
【印象的だったこと】

・ベネフィットは2つに大別できる。「機能的ベネフィット」は物理的で計測しやすいもの。優れた機能/安い/早い/簡単等。「情緒的ベネフィット」は達成感/満足感/優越感/嬉しい/カッコイイ/気持ちいい等。ゴッチャにしてたけど、意識すると体系的に考えられますね。

・「マズローの欲求5段階説」を丸めたものとして、アダルファー氏の「ERGモデル(Existance:生存、Relatedness:他人との関係、Growth:成長)」がシンプルで覚えやすい。
              
自己欲求 他人とは無関係に自分の中で完結する 「もっと成長したい」「思うとおりに生きたい」
社会欲求 他人によく思われたい 「名誉欲」「みせびらかしたい」「ちやほやされたい」「モテたい」 
生存欲求 生き続けたい、肉体的快楽「生きるためのお金」「駅から近い温かい家に住みたい」 

・現場でお客さまの姿を見ることが全ての原点。アンケートでは言語化の向こう側が見えないしね。
「あんたに話してワイン飲んだら、ラクになったわ、ありがとう」という顧客の言葉。

・セグメントを絞りこむほど差別化ができる。逆に絞り込まないと誰にも売れない。差別化は通常1つに絞る。

・他じゃなくて、うちにする理由が大切。「他店じゃなくて、この店に来る理由は何ですか?」という自由回答の設問。

・差別化の3つの軸、全てがこれに当てはまる。
「手軽軸」:手軽に済ませたい/安くて早くてそこそこうまい
「商品軸」:最高技術/最高品質とにかく良いもの/ゴージャスに美味しい/サービスや雰囲気が良い
「密着軸」:いつもの店/私の好みをよく知っている/黙っていても好みを握ってくれる

・これと決めたら一貫性が大切。吉野家の牛丼は駅前で、あのスピードで提供されるから価値がある。デパートのレストランで3千円で提供されても価値がない。

・勝つ人は誰か?→一番勝ちたいと思ってる奴。執念と想いを持ってる奴が勝つ!

・「何を売っているのか?」「あなたは誰か?」という問は「どんな顧客の、どのような価値を実現しようとしているのか?」という問と同じ。

・買ったことがない人には、良いだろうと「感じてもらうこと」が重要。「顧客にとっての価値」を伝えること。

・企画書は「提供する価値・ベネフィット」「顧客ターゲット」「差別化」の3点から。

・「お客様にとっての価値」を起点に「想いを一生懸命伝える」こと!競合に勝つんじゃない。

・2度目も行くための、特別な理由=「独自の価値」。そこにしかないオリジナリティ。

・人が大きく伸びる3つの条件
①自分の実力を超えるゴールが設定されること
②自由に動けて自分でその責任を負うという「自由と責任のセット」
③教えてくれる指導者(メンター)の存在

・必要な資質は「素直さ」「身軽さ」「行動力」そして「本書w」


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