もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
この本良いです。本を出してくれた人達に感謝です。iPhoneユーザなら読みやすい電子版がオススメです!
「経営学の父」たるドラッカーが1973年に世に出した素晴らしいメッセージが「おおよそどういうものか?」というイメージが掴めて、更に理解を深めるために「次は、エッセンシャル版を学んでみよう!」と感じることができます。前知識を付ける本として、こういうのはありだと思います。
【この本がありがたいなと感じたところ】
1.日帰り出張の車中で電子版を購入し、自宅へ帰るまでに読めるボリュームなこと。
2.高校野球の物語が面白くて、マンガみたいに最後まで飽きさせずに一気に読めちゃうところ。
3.ドラッカーの「マネジメント」のポイントをまとめてくれてること。
【要約/印象に残ったこと】
・学ぶことができないもの。始めから身につけていなければならない「真摯さ」とは?
→どうなんだろう? 自分には身についてるのか、よくわからないです?
人を管理する能力、議長役や面接の能力を学ぶことはできる。管理体制、昇進制度、報奨制度を通じて人材開発に有効な方策を講ずることもできる。だがそれだけでは十分ではない。根本的な資質が必要である。真摯さである。
最近は、愛想良くすること、人を助けること、人づきあいをよくすることが、マネジャーの資質として重視されている。そのようなことで十分なはずがない。
事実、うまくいっている組織には、必ず一人は、手をとって助けもせず、人づきあいも良くないボスがいる。この種のボスは、とっつきにくく気難しく、わがままなくせに、しばしば誰よりも多くの人を育てる。好かれているものよりも尊敬を集める。一流の仕事を要求し、自らにも要求する。基準を高く定め、それれを守ることを期待する。何が正しいかだけを考え、誰が正しいかを考えない。真摯さよりも知的な能力を評価したりしない。
このような資質を欠くものは、いかに愛想がよく、助けになり、人づきあいがよかろうと、またいかに有能であって聡明であろうと危険である。そのような者は、マネジャーとしても、紳士としても失格である。
マネジャーの仕事は、体系的な分析の対象となる。マネジャーにできなければならないことは、そのほとんどが教わらなくとも学ぶことができる。しかし、学ぶことのできない資質、後天的に獲得することができない資質、始めから身につけていなければならない資質が、1つだけある。才能ではない。真摯さである。
・マネジメントの3つの役割
1.自分の組織に特有の使命を果たすこと。
→ISPだと「インターネットサービスを提供する」とか、そういうことだと思います。これがないと売上も利益もなくなるので、そもそも会社として成り立たないですね。
2.仕事を通じて働く人達を生かすこと。
→働く人達が自らの専門知識や得意な能力を活かして、働くことを通じて自己実現に繋がるようにすることだと思います。
3.社会の役に立つこと。
→会社が起こす社会的な影響に対処し、社会の問題に貢献すること。お客さんを感動させて喜んでもらったりすることかな?
・マーケティングの目標
1.集中の目標
→1点に力を集中させることで、世界を持ち上げることができる。
2.市場地位の目標
→「自分達がどうありたいか?」ってことかな?
・組織の関心を、努力ではなく、成果に向かせること
成果よりも努力が重要であり、職人的な技能それ自体が目的であるかのごとき錯覚を生んではならない。仕事のためではなく成果のために働き、贅肉ではなく力をつけ、過去ではなく未来のために働く能力と意欲を生み出さなければならない。
→独りよがりや、傷舐めあってもしょうがないですもんね。
・人事に関わる意思決定こそ、最大の管理手段である
成果中心の精神を高く維持するには、配置、昇給、昇進、降級、解雇など人事に関わる意思決定こそ、最大の管理手段であることを認識する必要がある。それらの決定は、人間行動に対して数字や報告よりもはるかに影響を与える。組織の中の人間に対して、マネジメントが本当に欲し、重視し、報いようとしているものが何であるかを知らせる。
→こういうところビシッとやられると、際立ちますよね。
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